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変化する世界と向き合う教育を求めて

Merry Christmas and A Happy New Year!

ご家族皆さまお揃いで、希望溢れる輝かしい2010年の新年をお迎えのことと慎んでお慶び申し上げます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

私が今から46年前、31歳のとき「幼稚園を開設」した一番の動機は、「21世紀に向って、めまぐるしく変貌していく世界の中で生き抜いてゆける日本人の基礎教育を自分の力で切り開いてゆこう!」という大胆な発想(夢)からでした。当時、高校や短大で教鞭をとっていたので、周りの教師仲間にこの夢を熱く話すと、今日はひとり、明日はふたり……と、同僚や友人が私の側から遠ざかってゆくのを実感したものです。

私は仕事柄、「教育の何たるか」「社会の変貌と人間の歴史」について勉強をし続けていましたので、21世紀の初頭には世界で第2の「産業革命」が興ることを確信していました。

この第2の産業革命の最大の特徴は「人とものの地球規模での移動と連繁」です。この現象の中で人間同士一番に必要とされ、求め合われるものは何か?を考え抜いたとき、それは「共通語となる言葉」でした。

それを「英語」と見極めたのです。世界は私の予想に違わず今や英語は国際言語で、国際社会の重要なコミュニケーション・ツール(communication-tool)として世界を動かしております。

しかし、ここで日本社会の「現実」を直視してみるときがきました。まだ日本人の大多数の人達は30年前の高度成長時代の夢から完全に醒められていないように私は思います。日本は世界の経済大国・先進国の一つだ、とか、景気は4~5年で好況になるとか、今より豊かな生活ができるようになるとか、と。私は、ここで断言します。「そんなことは絶対に訪れません。」ただ、日本人がそのような思い込みに囚われているだけ、なのです。

現実には、もうすでに日本は「発展途上貧困国」の仲間入りをしてしまっているのです。

スウェーデンやイギリスなどの著名な国際的調査機関の調べでは、「日本で生活する満足度や幸せ度」は、世界の43位で、経済・医療・教育などのデータでは、178ヶ国中の90位ぐらいです。ちなみに両方共世界一は「デンマーク」です。

今、日本は第2のアルゼンチン化がおきようとしています。第二次世界大戦直後は、アメリカに次ぐ金保有量世界第2位の豊かな国でした。今では国債も返せないデフォルト(債券不履行国)に陥りました。優れた人材は外国へ出て行ってしまいました。

日本も今、このような「抜け殻の国」になりつつあります。これを救う手だては、子どもの時から良い教育を受けて、勉強する子どもに育てる以外ありません。

今年も汗を流します。ご多幸をお祈りいたしつつ。

2010年01月05日