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聴き合い伝え合う大切さ

こいのぼりが大空に元気に泳ぐ5月を迎えました。

 新学期がスタートして早々に新型コロナウイルスが猛威を振るい、ご父母さまにはご心配をおかけしました。まだまだ予断を許さない状況ではありますが、手洗い、換気、消毒をしっかり行い、何よりもお子さま達が楽しみにしている園生活を進められるように取り組んで参ります。

 新学期が始まって1週目は、朝から「靴はどこへしまうのか」「コートはどこにかけるのか」「かばんはどこに置くのか」など新しい生活にみんなが右往左往している状態でしたが、2週目に入る頃にはすっかり場所を覚え、年少組のお子さまも自分で「お花のシールがついているところに靴を置くんだよ」と言っては、2段になっている靴箱の下の方に外靴を置き、1段目の上靴をとり、コートかけのところへ行ってから上靴をはき、並んで待つ、という一連の流れができるようになっていて、お子さまの吸収力、適応力に本当に驚かされました。まだまだお母さまを思い出して泣き出すお子さまもいらっしゃいますが、教師が寄り添うと泣き止み、笑顔で活動に参加したり、友達が頭を撫でてくれて手を繋いでくれる可愛らしい姿も見られています。特に新入園のご父母さまは、幼稚園でのお子さまの様子が気になると思いますが、お子さま達は園生活をしっかり営んでおりますので、お子さまの力を信じて待っていていただけたらと思っております。

 さて、SNSの普及とコロナ禍が相まって、ここ数年は特に対面のコミュニケーションができずに、「ライン」でのやり取りや、「オンライン」の講義や会議、幼稚園では「配信メール」や「Google Drive」などで発信するなど通信機器やコンピュータを介したやり取りが当たり前の世の中になっております。通信機器はとても便利で、「迅速に」、「伝えたいこと」を、「多数の方に」伝えることができます。しかし一方で、この通信機器は対面ではないため、本来は表情や声色から読み取れる微妙な相手の気持ちを察することは難しいです。実際、相手のことを考えず自分の一方的な思いを「SNS」で発信しトラブルに発展しているケースもあります。

 直接会って、じっくり話すことは今はまだ難しい状況ですが、自分の得た情報、そこから自分が思ったこと、感じたことをすぐにSNSで発信するのではなく、まずはそれにじっくり向き合い考えてみる、色々な情報を聴き、見方を変えてみることも大切です。

 幼稚園でもご父母さまに必要な情報はすぐに発信しますが、大切なお子さまの様子はお電話や直接お会いして、こちらからの情報が一方的にならないようにご父母さまとコミュニケーションを取りながら伝え合いたいと思っております。

 園での生活習慣が身に付いたお子さま達は、連休明けからの本格的な活動でさらに成長していきます。ご家庭でのお子さまの様子、幼稚園でのお子さまの様子を、聴き合い、伝え合いながらお子さまのさらなる成長を後押ししましょう。

2022年05月02日