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「教育」とは、人間の「心」を考える仕事

先ず最初に去る11月26・27日の両日行いました「表現発表会」への温かいご支援に対しまして、心から厚くお礼申し上げます。

幼児教育の大きなねらいの一つに、「自信(confidence)」をつけさせる、ということがあります。これは人間の成長や発達の中心軸であり、次のステップへの大きな足掛りにもなります。何かが「できる」ようになる、とか、「分る」ようになるときの階段の第一歩のようなものです。

幼児期は3歳を過ぎる頃から、口ぐせのようになるのは「……見て、見て」とご自分のやることやできることをご両親(特にお母さま)や先生や囲りの大人に、「見てて欲しがります。」この言葉への特にお母さまのご返事(反応)が、お子さまの好奇心と知能を発達させる、といわれます。お子さまからこの言葉をかけられたら、何を置いても、お子さまへ目を向けて、「大げさ」に驚いたり、感動して下さい。お子さまは、大好きなお母さまやお父さまが驚いたり、喜んだりする姿を見て、「よし!もっと喜んで貰おう」と、より一層の上昇志向を強めます。このことが上達の原動力です。

優秀な子に育てるコツは、お子さまとの「日常のかかわり方」にあるのです。特別な習い事や塾がしてくれるのではありません。

つまり、お子さまとの「心の周波数が響き合う」人間関係にあるのです。

しかも、「心は教育できないもの」です。「心は教育するものではなく、支え守るもの」です。

心のありようで恐ろしいことは、心のありようが人間一人ひとりの「性格をつくって仕舞う」ことです。

日本(東北大 辻一郎教授)やアメリカ(心臓内科医ハワード・S・フリードマン)の最近の研究で、「性格と病気」の関連性が特徴的な行動パターンから明らかにされました。

興味深い事例を2~3挙げてみますと、「極端に人のいい人」は、がんにかかりやすい「がん性格」とか、結婚生活に不満な人は「動脈硬化」になるとか、出世欲の強い人は「心筋梗塞」にかかり易いとか、無口で頑固な人は「認知症」になるとか、社交的な人気者は「早死」するとか、真面目な人ほど「長生き」する……などです。

今年、園の活動で力を入れました「ペアレンツティーチャー」のアンケートにご協力いただきありがとうございました。集計も出来、お母さま方のご意向も分りました。実施方法や実施時期や回数などを改善して、来年度も続けさせていただきます。お礼申し上げます。

今年度は、3・11の大災害を受けて日本全体に悲しい思いの止まない日々でした。

このような中でも、ご父母さまのお支えによりお子さま方の健やかなご成長に微力乍ら役立たせていただきましたことに教職員一同深く感謝いたしております。どうぞ、幸多い新年を!

2011年12月05日