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「生きづらい」社会を生き抜く「知恵」

いよいよ12月です。本格的な北国の冬を迎えます。NASA(米国航空宇宙局)の気象衛星データによりますと、地球の気温は、ここ一年半で0.5~0.6℃ほど下がった、と温暖化どころか、急速な「寒冷化」が読みとれると、発表されています。その根拠は、100年ぶりの太陽活動の低下を示す「太陽黒点の生成ゼロ現象」が進行しており、この状態があと1~2年も続けば地球はマウンダー極小期のような小氷河期に突入するかもしれない、ということです。ここ数年世界の関心事は、「地球温暖化」一辺倒だったことの裏をかかれたような話で中々信じがたいことですが、心にとめておかれて下さい。

「黒点生成ゼロ現象」が示す直近の「極小期」は、1790~1820の30年間で、世界中で寒さのために農作物が実らず、飢饉が起こり、さらに疫病も大発生し、世界中で出た死者は数百万人規模といわれています。日本は江戸時代にあたり、この30年間に何度も大飢饉があったことは記録に残されています。若し、この太陽黒点ゼロ現象がもう始まっているとしたら、2036~7年頃までの30年間、つまり、今、在園している可愛いお子さま達の将来には生活上にも大きな課題を抱えさせられていることになります。

地球規模の大寒波や農作物の不作で食糧不足になり多数の死者が出るのはもとより、燃料になる石油などの争奪戦が起こり、生きのこりをかけて血で血を洗う戦いがくり広げられる可能性もあります。

もう一つは、日本社会の「生きづらい現状」であります。国内外の資料やデータによりますと、「自殺者数」が2003年をピークにして、30代、20代と、うつ病や将来への不安要素の増加が原因で三万人(年間)を超え続けています。

対人関係の「社会性」欠如から「心のゆとり」を持てない大人が増えて、職場が殺伐となったり、孤立したりして、事件や事故も年々多発してきています。

更に、雇用格差などにより「人生再生」のチャンスが閉ざされてきているなどにより、日本は「社会的孤立」の度合いがOECDの調査では、ダントツに世界一の高さになっています。悲しい限りです。

このような社会風潮は、子ども達の世界へも影響を与え、「いじわる」や「いじめ」の低年令化が年々進んできています。このような日本の現状は、日本国民の誰にとっても好ましいものではない、と思います。

園では、「自分の嫌なことは、だれに対してもしてはいけない」ことと、「自分の考えを話す」練習をくりかえさせています。

最近、「生きる意味」に悩んでいる若者や大人が増えている、と聞きます。折りを見て、このことを考えてみましょう。

ご家族ご一同のご多幸をお祈りしつつ。

2008年12月05日